第49回日本脳神経CI学会総会
会長 周郷 延雄
東邦大学医学部脳神経外科学講座(大森) 教授
謹啓
時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、心から感謝いたしております。さて、この度、世話人の先生方よりご指名を賜り、第49回日本脳神経CI学会総会を主催させていただくことになりました。2026年2月12日(木)・13日(金)にグランドプリンスホテル高輪(港区)で開催予定でございます。本教室にとりまして伝統ある本学会を開催させていただくことは大変光栄に存じており、教室員ともども精進して準備いたします。
本学会は、1978年に第1回日本脳神経CT研究会に始まり、今回で約半世紀を迎え、脳神経疾患の治療の礎となる画像診断を主題として発展してまいりました。脳神経疾患の医療の躍進は、手術手技や手術機器の開発とともに、CTやMRI、血管造影、脳SPECT、PETなどの神経放射線画像診断の向上が強く後押ししてくれたことはこれまでの本学会の歴史が物語っております。
今回の第49回日本脳神経CI学会総会では、「手術に活かす神経画像診断」をテーマといたしました。幅広い脳神経系の手術を安全に行うには、脳神経外科医のみでなく、放射線科医や脳神経内科医、内分泌専門医、循環器専門医などの先生方による画像診断や専門的アドバイスが必要不可欠であると考えます。また、これらの画像機器およびその診断は、様々な診療科と脳神経外科医とを結ぶひとつのコミュニケーションツールとしても有益であると感じます。このように本学会では様々な診療科が一堂に会して、脳神経疾患に関する画像診断の現状ならびに最新の診断機器や治療に関わる研究を含め、特別講演、ランチョンセミナー、シンポジウムなどを企画する予定です。
将来に目を向ければ、様々な診療科がより密接に連携し、AIや拡張現実(AR)、ロボット技術を駆使した次世代の手術支援システムの発展が期待されます。診断と治療がより一体となった未来の医療の実現に向け、本学会がその推進力となれるよう尽力してまいります。本総会が、新たな交流と学術的挑戦の場となり、次の50年を見据えたイノベーションの一助となれば幸いです。
末筆ではございますが、会員の皆様方の益々のご発展をお祈り申し上げます。
謹白
2025年4月吉日